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「中国産餃子問題と回収リスク」その3

PLや回収のリスクをヘッジする手法としての保険商品について考察をすすめましょう。

この種のPLリスクや回収リスクは、基本的には、品質レベルを向上させ、そのような事故品を市場に流通させない努力を行なうべきであります。しかし、不断の努力によってそのような不良品・事故品の発生を限りなく”0%”にすることは出来ても、絶対に”0%”には出来ません。
また、今回の場合のように原因が特定できない場合や、悪意の第三者による”嫌がらせ”や”恐喝”などのリスクも考えられることから、何らかのリスクマネジメントの手段を講じておく必要はあるのです。
そのようなリスクマネジメントの手法の中から、被害の金銭面からのバックアップ、すなわちリスクファイナンシングの手法として、「保険」を取り上げます。

簡単にいいますと、「何かが起こったとき、保険を使ってお金を準備し、事故の対処に使う」ということですから、たとえば”利益繰り延べ効果のある生命保険”を持っていたなら、それを解約して利益と現金を発生させる、ということも広い意味での”保険によるリスクマネジメント”です。
しかし、今回はもっと直接的にリスクをカバーする損害保険を取り上げたく思います。

PLリスク・回収リスクをカバーする損害保険商品としては次の2種類があります。
@PL(製造物賠償責任)保険
A回収保険(CPI保険)
この二つはそれぞれ役割、機能が違います。

@のPL保険は、消費者がお腹をこわしたり、製品が発火して家が火事になったり、など直接の被害が出て企業として賠償責任が発生したときにその賠償責任分をカバーする保険です。極論すれば、企業が訴えられるか、訴えられるほどの責任があった場合に発動する保険なのです。
すなわち、「まだ健康被害が出ていないけれど、危険な物質が商品に含まれている可能性が見つかった段階」では「PL保険」では対応できません。

Aの「回収保険」といわれる保険は、PL保険とは違い、まだ被害が出ていない段階でも企業が”回収(リコール)”しなくてはいけない状況になった場合、保険金が支払われます。(ただし、保険ですから無制限に保険金が支払われるわけではありません。どのような状態のとき、どのような費用はでる、でない、は保険契約ごとに違ってきますので、契約締結時に充分確認しておく必要があります。)

PL保険は1990年代なかばより日本でも広く販売され多くの企業が加入されておりますが、実際のビジネスの現場ではメーカーや流通業者に対する社会的要請は強く、単に損害賠償責任の有無だけではなく、そこまでいかない段階でも回収をしなくてはいけないという状況は多々あるのです。

保険商品の分類としては、PL保険は「賠償責任保険」、回収保険は「費用保険」(何かの状況になった時、その費用をカバーする保険)に分類されます。

企業が負わなくてはいけない「PL及び回収責任」をすべてカバーするためには、「PL保険」と「回収保険」をセットで準備しておく必要があるのです。

このように申しますと、「保険ばっかり入って、経費ばかり掛かってしまうのではないか」との疑念をもたらる方もいらっしゃると思います。
確かに、闇雲に保険に加入していたら、経費の無駄づかいとなるケースも多々あると思います。
保険でリスクマネジメントしなくてはいけない”リスク”は各企業、各業界によってさまざまです。また、保険の方も保険会社によっても各商品のカバー範囲、保障条件などもさまざまです。極論すれば、保険会社によって”得意分野”、”不得意分野”もあるのです。
これらの「リスク」と「保険」のベストマッチを探ることこそ、真のリスクマネジメントの第一歩といっても過言ではないでしょう。私どもも、その一助になれれば…と日々研究・努力を行なっております。(ちょっと、宣伝になってしまいました。)

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